バイクとキャンプと!

エストレヤとクロスカブに乗ってのんびりツーリングやキャンプをするお話。

北海道年越しツーリングへ行ってきました!!(2018-2019)

 はじめに。

  

この記事は某旅情報サイトへ投稿してみようと思って書いたものです。

大人の事情で掲載不可になりました。笑

その事情に関しては納得しているのですが、このままお蔵入りにしてしまったら1ヶ月間必死で書いた私が浮かばれないので、個人ブログに載せることにしました。

なのですごく格好つけようと背伸びした(結果かなりサムい)表現があったり、大げさなふざけた表現があったりします。

正直恥ずかしいのですが、全部編集し直すのも面倒くさい記事の魅力を削ることに繋がるかと思うので、そのまま公開します。

てへ☆

 

それから冬の北海道へバイクで行くことに関しては、私はあまり人に勧めたいとは思っていません。

今回のツーリングでは自分なりに情報を入手してできる限りの準備をして行ったつもりですが、それでも現地では足りないものがでてきました。

冬の北海道という厳しい環境の中を生身の人間がバイクで走るという行為は、冗談ではなく、日常では考えられないぐらい身近に「死」があると思います。 

面白そうだからというだけでテキトウな準備で向かって死なれてしまっては取り返しがつかないんです。

 

今回運良く私は生きて帰ってくることができました。
完璧とは程遠い穴だらけの旅でしたが、何にも代え難い素晴らしい経験ができたと思っています。
せっかくなので、その土産話に付き合ってください。 

 

という感じで、以下本文です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

こんにちは!


はじめまして。ライダー&ライターの高木はるかと申します。

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はるかぴょんだよぉ~~


こっちは愛車のクロスカブ。

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名前は小山田ケロリです。


私たちは12月の北海道にいます。
なぜ真冬の北海道に、しかもバイクで来ているのか。

 

みなさんは「年越し宗谷岬」というワードをご存知でしょうか?
宗谷岬」とは北海道稚内市にある日本本土最北端の土地。一般人が訪れることができる最北端の土地です。

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最北端のモニュメント


バイク乗りの極少数ですが、12月31日に宗谷岬へ訪れ、そこで年越しをする人達がいます。
言ってしまえばド変態の人たち。
ここ何年かテレビで取り上げられる機会もあったので、知っている方もいらっしゃるかもしれませんね。
当然、めちゃくちゃに寒い。だって北海道だもん。

 

今読みながら
「馬鹿だな~。年末年始なんて家のこたつで餅とミカン食って寝るのが至高なのに…」
って思っている方がほとんどだと思います。

私もそう思っていました。

 

思っていたのですが、好奇心というか、頭の隅に引っかかるものがあるというか、この行事が気になって仕方がなくなってしまったのです。
気がつけば2018年12月末、北海道の地へ向かって旅立ってしまったのでした。

 

少し時間をさかのぼります。

 

2018年11月~12月中旬

冬の北海道へ行くと決めたものの、なにから始めればいいのか。
これまで本州で暮らしてきた私は寒さに関しては素人で、0℃以下はほとんど経験したことがありません。


冬の北海道は地域によっては-20度にもなることもあり、この気温に耐えられる装備を整えなければ最悪遭難して死ぬかもしれません。

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こんな雪はまだ序の口

楽しいツーリング中に死ぬわけにはいかない!!
まずは寒さへの対策が必要と考え、服の準備をすることにしました。

経験者に話を聞くと、服は一番外に着るアウターにお金をかけるべきということでした。

アウターでは
・外部からの水を防ぐ耐水性
・体から発散される汗を逃がす透湿性
このふたつを両立しなければ、体が濡れて体温が奪われてしまうそうです。


作業服、釣り用ウェアなどいろんな分野の服が流用がされているアウターですが、私は登山用品から選びました。

mont-bellを信じろ!!!笑

 

インナーには、ユニクロの超極暖、私服のシャツ、ウルトラライトダウンを着ました。
コンパクトに保温できるものをなるべく安価に探した感じ。

 

また雪の上を走ると転倒は避けられないと考え、これらの服に加えて各関節と胸部と頚椎部分にはプロテクターを装着しています。

全部着るとこんな感じ。

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女性らしいシルエットなど皆無!

まるで小さいオッサンのようなスタイルのバイク乗りの出来上がり!!

 

寒さ対策はバイクにも必要です。
最低限設置が必要と考えたのが
・グリップヒーターとハンドルカバー
・USB電源
スパイクタイヤへの交換

ほんとのほんとに最低限です。

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スクリーンもあると便利だった

 

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市販のスパイクタイヤBONSUN製。できれば追加ピンを打った方が安心です。

その他にも装備やキャンプ用品、非常食などを追加して、ざっとですが装備が整いました。
今回の装備はすべて別記事にまとめる予定なので、興味のある方は楽しみに待っていてください。笑

 

北海道への上陸はフェリーを利用します。
関西から北海道へは「舞鶴⇔小樽」と「敦賀⇔苫小牧」のふたつの航路があります。

詳細は下記の公式サイトからどうぞ。

www.snf.jp


最初は舞鶴⇔小樽を利用する予定でしたが、出発当日に非常に大きな寒波が来て日本海側の天気が大きく崩れたので、敦賀⇔苫小牧の航路を選びました。

 

※今回雪中ツーリングをするにあたって一人バイクで走るのはあまりに危険ということで、サポート兼写真撮影担当で筆者の夫にレンタカーで追走をしてもらっています。
 撮影はアクションカメラ(動画)と助手席に三脚で固定したカメラ(写真)で行っています。
 マジでどれだけ感謝してもしたりません。本当にありがとう。

 

2018年12月28日17:00

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いざ、出発の時!

正直、最悪の出発です。
というのは今、日本海側へ今年最大級の寒波が押し寄せ、敦賀にも雪の予報が出ているのです。

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2018年末の大寒波。みんな覚えてる?

もちろん北海道でも積雪や吹雪で公共交通機関の運休が報じられていて、本当に今からここへ向かおうとしているのかと頭が痛くなってくる。

 

昼間の情報では、フェリーは辛うじて運休にならず、ただし遅れに遅れているということだった。

 

敦賀への道のりは通常であれば5時間ほど。
冒頭でも話した通り、雪道を走るために愛車のタイヤをスパイクタイヤに変更している。
まだ新しいスパイクがプチプチと音を立てて路面にくいこむので、ハンドルが細かくブレるのがめちゃめちゃ怖い。

 

北から来る車の上に雪が積もっている。

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これは休憩中に滋賀で撮影した写真。

こんな車とすれ違うと胸の底から絶望が湧き上がってくる。

やだなあ~。これ絶対積もってるやつだ。
敦賀にたどり着かなかったら、北海道へ上陸すらできないじゃない。

 

嫌な予感は的中して雪がどんどん強くなってきた。
それどころかガッツリ積もり始めている。

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うわあ

敦賀に行くまでには山をいくつか越えなければいけない。
山へ向かって道が険しくなるにつれて雪も更に強くなっていく。

 

滋賀北部の国道は消雪パイプが多用されているみたいで、この水が顔やお腹にかかってきてて水浴びをしながら走っているような状態。
防水ウェアを着ているから体は濡れないけど、顔は痛い。荷物も水浸し。
しかも吹雪で前がよく見えなくて、道は真っ暗。

 

泣きたくなってきた…。

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もはや北海道へ行かなくてもいいんじゃないかってぐらいの積雪

雪にタイヤをとられて思うように進めないので、後ろから来たヤンキーが乗ってそうな大きい車に道を譲る。
その車の窓が開いてやっぱりヤンキーみたいなお姉ちゃんが

 

「ねぇ。」

 

うわっ!!急に話しかけられた!!
ノロノロ走ってごめんなさい!!許して!!!

 

「どこ行くん?」

 

「これから敦賀に行って、そこから船で北海道へ行きます」

 

「北海道?!えー、すごいやん!頑張ってや!」

 

突然応援されてニヤニヤを抑えられない。
そうだ。頑張ろう。走り続ければいつかは港に着くよね。

 

敦賀の街に入ると、雪が減って消雪パイプがなくなった。
助かったあ…。


夜の吹雪の中水浴びは本当に生きた心地がしなかった。
いやー、北海道に行く前にこんなに雪道を走らされるとは思ってなかった。

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0時50分頃、ようやく敦賀新港に到着しました。

 

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想像以上にバイクが多い

 

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エッ?!自転車?!エッッ?!?! って、3度見ぐらいした。

出航までは余裕で間に合った。
なんといってもバイクの乗船開始予定は定刻に3時間遅れて、午前3時半から。

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遅れすぎでしょ…。笑


乗船前の受付を済ませたらあとは乗船を待つのみ。
冬の日本海はすごく荒れるって聞いているので、軽く夜食を食べて酔い止めを飲んでおきます。

8時間近く走ったから疲れた。ベンチで横になろう。
目を閉じた瞬間から意識がなくなった。




ハッ!!!
3時半になって飛び起きた。

しかしバイクが呼ばれている気配がない。
あれ?
寝ている間に更に遅れが出たらしい。

(夫は徒歩での乗船なので、その頃すでにフェリーの中。軽く起こして出てくれたんだけど、私の睡眠欲は鬼なので二度寝しました☆)


偶然船が一緒になった友人のsuさん、2度目の冬の北海道という絶好の話相手が近くにいたので、お互い寝ないように世間話をして耐える。
死ぬほど眠くてほとんど白目を剥いている…。

 

5時頃になってようやく呼ばれた。
マジで北海道に着く前に力尽きそうだ。

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最後の力を振り絞って乗船する。

 

 

今回は夫と二人なので、個室をとっています。
室内に洗面所とトイレがついているあたりに人権を感じる。

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狭めのビジネスホテルのような雰囲気

 

船内には風呂、レストラン、コインランドリーなどの生活に必要な施設に加え、共有のラウンジやお土産も買える売店、ちょっとしたゲームセンターや有料のカラオケルームなどがあります。

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比較的船が新しいので、ラウンジがピカピカ

 

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こういうゲーセンってどこか寂しさを感じるよね

 

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結構豪華な作りで、特別な旅行に来ている感じが味わえる。

 

乗船直後、大事なのは風呂。

なんとか今晩のうちに風呂だけは入っておきたい。
悪天候時のフェリーの風呂は、出航してすぐに閉鎖されることが多いのだ。

(大事なことだから、みんな覚えておこうね!)

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明日からは閉鎖されている可能性大だ

荷物を船室に置いたら走って風呂場まで行く。

 

風呂はそのへんの銭湯ぐらいの広さで、サウナや露天風呂まであります。
せっかくなので露天風呂に入ってみたら、猛吹雪で凍えそうになったのですぐに室内風呂に戻ることにした。
屋根から雪の塊が降ってきたのには参った…。

 
気がつけばいつの間にか船は出航していた。
部屋に戻ってフラフラとベッドに潜り込むと、またしても一瞬で意識を失った。

 

 


2018年12月29日13:30


大きな揺れで目が覚める。

今年最大級といわれる寒波はさすがに強くて、17,382トンという結構大きいはずのこのフェリーも小舟のように揺れまくっている。
あまりの揺れに机の上に置いていた私物はほとんど床に落ちていたし、大の大人である私もまっすぐ立つことができないぐらい、ほんとうに揺れが酷い。

 

 

昨晩風呂に行く途中に見た掲示物を思い出した。

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クイズラリーのお知らせ。

海上には電波が届かないので、ネットが繋がらない。
スマホが使えなくて暇を持て余す乗客のために、こういったイベントが開催されているのだ。

 

といっても、この揺れの中じゃほとんどの乗客が寝てるか吐いてるかだろう。
景品をもらいやすいかも…参加するしかない!(急に欲を出す)

 

狭い廊下を揺られて壁にぶつかりながら部屋を出る。
クイズの内容は、たぶん今後も使い回すと思うので秘密にしておきます。笑

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こんな風に船内のどこかにクイズが掲載されているのを探して回答していくシステム。



一見簡単そうな内容なのに、ネットが繋がらないから調べることができないせいで意外と難しい。
ヒントを探して船内の掲示物や売店の広告を読みながら解いていくのだけど、本当に揺れが酷い。
文字を読んでいると気持ちが悪くなってきた。

 

こんなに苦しいなら変な欲を出して参加しなくてもよかったかもしれない…。

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揺れが酷すぎて変な汗が出てきた。気分も最悪だ。

 

もうダメだ。船室に帰って寝よう。

ベッドに潜りこんで天井を見上げると、大きな揺れがまるでゆりかごのような気がしてきた。
これはいい。寝れる…。




気付けば17時を過ぎている。

 

事前のチェックによると、船内の食堂が18時から開店する。

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夕ご飯何にしようかな~!!

 

食堂前にあるメニューを見に行くと、ちょうど船内放送がかかった。
船の揺れが強いため食堂の営業を中止し、代わりに弁当の販売をするとのこと。

「えっ…!!」

隣でメニューを見ていた男性と同時に悲しみの声を上げて、思わず顔を見合わせる。

 

「君、バイクの人でしょ?」

「あ、はい。そうです。(なんで知ってるんだろう?)」

「僕今回は車で来たけど。昔バイクで宗谷岬に行ったんだよね」


昔というといつのことかはわからないけど、男性の年齢から想像すると、たぶんネットはない時代だろう。
今回のツーリングはすべてネットで情報を探して準備をしているので、ネットのない時代にバイクで宗谷岬を目指すなんて信じられない。

かなりの猛者だ。只者じゃない。

 

「気をつけて。楽しんできなよ。」

 

猛者、いい人っぽい。

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ジンギスカン弁当を購入。

ジンギスカンっていうから羊だと思って買ったけど、食べてみたら豚だった。
そういえば食堂のメニューにも「ホエー豚ジンギスカン」と書いてあった。

北海道の大地を踏むまでは羊を食べるなということか?

 

猛者も奥さんっぽい女性と一緒に豚ジンギスカン弁当を食べていた。
たぶん、彼も羊を期待していたと思う。

 

あ、そうそう。
昼に答えておいたクイズラリーは、抽選の結果景品が当たっていた。

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やった!クッキーっぽいおやつをもらった!!

写真がブレまくっています。
常にこれぐらいの揺れの中過ごしていたのだと思って多めに見てください。

 

苫小牧への到着予定時刻は明日の午前5時半ごろを予定しているので、することがなくなってしまった。
TVを見たりラウンジで会ったsuさんと雑談をしているうちに消灯時間の9時半になったので、もう寝てしまうことにした。

 

今日は船で移動するだけの日だった。
船の揺れはきつくて、1日のほとんどを寝て過ごした。
こんなに惰眠を貪っても時間を無駄にした気持ちにならないのが船移動のいいところである。
明日は早朝に苫小牧東港に到着し、ついに北海道ツーリングがスタートする!
敦賀までの雪道が辛かっただけに不安が大きいけど、ここまで来たら開き直るしかない。

 

 

 

2018年1月30日4:00


夫に叩き起こされた。(ありがとうございます)
寝ぼけた頭でトイレと洗顔と歯磨きをする。

 

寝ている間に津軽海峡を越えて太平洋に入ったので、あれだけひどかった揺れはほぼなくなっている。

 

5時半、予定通り船が到着した。

下船はいつも忙しい。
インナーを着て、プロテクターをつけて、アウターを着て、駐輪場におりて、荷物を積む。

暑い。体中から汗が吹き出す。

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いよいよ上陸です。

 

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全員から闘志がみなぎっていた気がする。

駐輪場には15台ほどのバイクがいて、情熱や闘志みたいなギラギラした雰囲気が漂っている。
気が小さい人間なので、空気に飲まれて焦っているうちに、押し流されるように下船をした。

 

 

念願の北海道!と喜ぶ間もない。
暗すぎて方角がわからない。

ここはどこだ?笑

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路肩で霜がキラキラ光っている。

北海道はとても広い。マジで想像以上にでっかい。
そのため一口に北海道と言ってもすべてが雪国というわけではなくて、太平洋側、例えばこの苫小牧なんかは雪があまり降らない地域らしい。

 

とは言え気温は-4℃と十分すぎるぐらい寒いはずだけど、今回のために用意した装備がうまく機能しているみたいで、寒さはあまり感じない。

 

今日のルートは大体こんな感じです

まずは南千歳へ向かい、サポートカーとして夫が乗るレンタカーを借ります。
そして内陸に向かい、夕張→富良野と移動して、旭川で宿泊をする予定。

 

レンタカーの店が8時開店だから、今から大体2時間ぐらいは待ち時間だ。

 

千歳市に入ると雪が振り始めた。
本州と違って気温が低いからか、地面に落ちても雪が溶ける気配がない。


確か大雪のニュースではいつも千歳空港での飛行機の欠航を報じているから、たぶん今日も止まるんだろう。
なんといっても、今年最大級の寒波だから。

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南千歳駅の改札前でしばらく待たせてもらうことにした。

帰省シーズンだからか早朝にもかかわらず大きな荷物を持った人たちが忙しそうに出入りしていて、それをぼんやりと眺めながら、平成最後の年末に私はいったい何やってるんだろうな~なんて思ってたら、いつの間にかまた寝ていた。




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開店を待っている間に雪が積もっている。

開店と同時にレンタカーの店に向かう。
あれ?案外滑るな…。

 

 

あっ…

 

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序盤も序盤。早すぎる転倒にめっちゃ爆笑した。

案の定コケた。
見えないけど、雪の下にたくさん氷の塊あるらしい。
わかりにくいわ!!

早すぎる転倒に笑ったけど、不安にもなる。
え?この状態で宗谷まで走るの?


今更ツーリングを中止にするわけにもいかないし、レンタカーも借りたし、渋々出発します。

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白い…全部が白い世界だ…。

写真だとわかりにくいんだけど、雪が思っている以上に積もっていてうまく動けない。

 

ガソリンスタンドのおじさんに聞いたところによると、雪が降った日の夜中、少なくとも国道と道道は除雪が入って車が走る程度には問題なく使えるように整備してくれているらしい。
車だと気にならないかもしれないんだけど、タイヤが2つしかないバイクは、ちょっとした段差で滑ってコケる。
さっきみたいに。

地面も道路脇も全部雪で真っ白だから立体感がつかめなくて、車のタイヤ跡や氷と雪の塊みたいな段差を避けきれない。
多少揺れても滑ってもコケても、気にせず走るしかないんだろう。

 

さっそく道の駅「マオイの丘公園」を見つけて吸い込まれるように入った。

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美術館みたいな外観の建物

 

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オリジナルの蟹まんですって!

蟹の肉っぽいものが入っていて磯の匂いが微かにする。
蟹まんの他にも豚まんとかぼちゃまんを作っているらしい。
私、気になります!!

 

余裕でくつろいでいるけど、苫小牧から50kmしか進んでないのはヤバイ。

 

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雪がどんどん深くなってきた

更に北上する。

木々に積もった雪が白い花びらみたいにふわっと風に吹かれて飛ぶ様子がすごく幻想的だ。
真っ白な道路はまるで絨毯のようで、それがどこまでも続く今、この北海道に歓迎されているみたいに感じr…なんて自分に酔っていると、一瞬で雪にハンドルを取られる。

油断する弱い心が一番の敵。常識です。


さっきも思ったことだけど、積雪が多い場所は路面にあるちょっとした障害物を見つけるのがかなり難しい。
道路の脇には除雪後の雪が積み重なっているんだけど、それすらも目を凝らさないと判断がつかない。

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白線の位置を教えてくれる看板。子供の頃社会の授業で習ったような。

不思議なことに足元ばかり見ていると走りが不安定になるので、こういう標識を見て大体の車線を掴む。
段差や氷にタイヤを取られて多少滑るのは気にしないよう、自分に言い聞かせることにした。

 

コケそうになりなるのを何度もギリギリで耐えながら、
13時、「道の駅 夕張メロード」に到着です。

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スーパーとしての役割も担っているようでした。



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メロン熊怖すぎでしょ…

ここ夕張はご存知の通り夕張メロンの産地。
残念ながらメロンのシーズンは終わっているけど、こんなかわいいメロンパンもあります。

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もちろんカロリーはかわいくない。


駐車場を出ようとしたら男性に呼び止められた。

 

「バイクでここまで来たんですか?!」

「はは…そうですね。」

「え!女性?!」

 

小さいおじさんに見えるもんね。わかるよ。

 

 

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急に路面がきれいになってきた

夕張をすぎると急に路面が安定してきた気がする。
踏み固まってるっているのかな?
こういう圧雪を走ると、タイヤのスパイクがグリップしている感じがしてすごくきもちがいい。

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景色もすごくいい

眼の前の巨大で力強い山がまるごと雪の白に染まっている。
風に吹かれた雪が雲のようにたなびいて、それが陽の光に照らされてキラキラ光った。

道路の両サイドには柔らかそうな白い平野がどこまでも続くように広がっている。
時々雪を積もらせた木がぽつんと生えているのが、まるでここだけ時間が止まっているみたいに、どこか寂しくも見えた。

 

国道を走っていると点々と道の駅があるので休憩をすることにします。
ここ「道の駅 自然体感しむかっぷ」は、年末だからか半分ぐらいの店が閉まっている。

 

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余談ですが、占冠村のゆるキャラ「しむかっぴー」はめちゃくちゃかわいい。

 

時刻は14時。すっかりお昼を過ぎている。

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やまぶき味噌漬けおにぎり

塩っ気が疲れた身体に染みる…。

驚いたことに既に日は傾きつつある。
冬の北海道は日照時間がかなり短くて、日没は16時ぐらい。

日が沈むと気温が一気に下がって路面が凍るし、夜行性のシカが活動を始めるので、なるべく走るのを避けたほうがいい。

 

北海道に生息するシカは「エゾシカ」といって本州のシカと違ってかなり大きい。

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夏に北海道に行った時初めて見て、あまりのデカさに度肝を抜かれたぜ。

以前見かけたこのエゾシカは、大人が乗れそうなぐらいのサイズがあった。
衝突したらたぶん、私が負けるでしょう。

 

今日中に旭川まで行こうと思っていたけど、このペースでは日没に間に合わない。
急遽予定を変更して、ここから50kmほどの比較的近い街、富良野で宿泊することにします。 


道路の除雪の具合は地域によってまばらで、富良野への道は路面が見えるほど除雪してある。
雪上よりもスピードが出しやすいので、暗くなり始めて焦っている身としては有り難い。

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削り取るように除雪されている。

どんどん暗くなる空に焦りながらも無心で走る。
鹿にぶつかってリタイアするのだけは嫌だ。鹿だけは嫌だ。鹿は嫌だ…。

 

やったー!!富良野につきました。

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時刻は16時半。日没ギリギリアウトです。


富良野の農と食の魅力を富良野内外へ発信する複合商業施設という、「フラノマルシェ」へやってきました。
魅力的なお土産物店や飲食店が勢揃い。

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念願のフラノマルシェ。

実は以前、2018年9月に夫と新婚旅行ツーリングで富良野に訪れたのですが、ちょうど北海道胆振東部地震に巻き込まれ、全道停電の真っ最中でした。
閉店するフラノマルシェを素通りするという悔しい経験があったのです。

 

ということもあって、念願かなってのフラノマルシェ!!!
うれぴーーーーー!!!!

 

ドン!!!!!!

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北海道黒毛和牛メンチカツバーガー。



ここに着く直前、富良野の街に入ったところから、路面がかなり悪くなって1度コケかけている。
車体が踊ってタイヤは滑ってもうダメだと思ったところで、念のために靴につけておいた簡易アイゼンが刺さってギリギリ留まった。

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ゴム紐で後付けできる簡易アイゼン。

アイゼン大事です。雪道は滑る。アイゼンがあれば踏ん張れる。

 

そんなこんなで心臓と足が少し痛いけど、美味しいものを食べたら忘れちゃうね!!
富良野最高!!

 

付近の散策もしたいところですが、明日のため、給油をして早めにホテルに向かうことにします。

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名残惜しい…。

 

ガソリンスタンドについたら、セルフスタンドなのに店員のおじさんが店から出てきました。

 

「いいなあクロスカブ。俺もほしいんだよ。」

宗谷岬行きたかったんだけど仕事でさ。」

「がんばってよねー。国道と道道なら基本除雪されてると思うよ。」

 

次々に話が出てくる。
正直、話しながらだとめちゃくちゃ給油しにくい。

最後に


「この近くにカブ乗りが集まる喫茶店があるよ!!」

 

なんて言いながら手を振って見送ってくれた。
いい人だ。

残念ながら行くことはできないけど、いつかまた北海道に来たら寄ってみます!

 

本日の走行はこれで終了です。
北海道1日目は雪道に手こずって、予定よりも60kmも南で宿泊することとなってしまった。
宗谷岬まで300kmほどを残して年越しまで残り1日というのは、非常にまずい。


 


宗谷岬で年越しをしたいのはもちろんだけど、何よりも残り4日間を生きて走り切ることを第一に考えたいと思う。
ルートの再検討をする必要が出てきました。

 

とりあえず…

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サッポロクラシックは最高やね!!!!


ふぅ。

おやすみなさい!!

 

 

 

2018年12月31日7:00

おはようございます。相変わらず雪が多い。

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まだ微妙に暗い。

 

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おはようございますケロリ先生!!

今日のルートというか、今回の旅の目的地を変更にすることを決めました。

当初から言っていたとおり、旅の目的は宗谷岬での年越しでした。
ここ富良野から宗谷岬まで行こうと思うと、昨日話したとおり、今日1日で大体300kmほど走らないといけない。

昨日実感したけど、雪道の走行は想像以上に難しくて思うようには進めない。
その上北海道の日没は16時前後ととても早い。
暗い中での雪道は視界の悪さと路面の悪さとで、素人が走るにはあまりに危険です。

総合して今回は宗谷岬まで行くのを諦めて、またいつか、再挑戦をすることに決めました。

 

悔しいけど、生きてさえいればまた来れるいうこと。

 

といってもただ諦めるというのも性に合わないので、ちょっと距離を短く設定し直してツーリングは続行します。
年明けを迎える場所を考えると、やっぱり海沿いまで出て初日の出を見たいところ。

夫から「紋別なんてどう?」と提案。


そうね。
オホーツク海から覗く初日の出なんて、感動するんじゃないでしょうか。

宗谷岬よりは近いけど、ここから200kmくらい走るので、気は抜けない旅路です。

 

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朝の気温は-4℃

朝の路面は凍っているみたいで、尋常じゃなくよく滑る。

これだけ気温が低いと寒そうなものだけど、防寒着のおかげでまったく問題ない。
すごーい!!

 

ふと空を見上げるとフワフワと雪が降ってきました。

えっ?!
雪が結晶の形そのままで降ってきてるー!!??

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雪印さんマジで雪印なんだなって。

多分上空3000m近くで作られているはずの雪の結晶が形を保って降ってくるとこに、ちょっと理解が追いつかない。
どの雪を見てもクッキリと結晶の形が残っている。

 

初めて見る光景に、異世界北海道を、日常からずいぶん遠くまで来てしまったことを、今更ながら実感する。

 

そうそう。
今日から本格的な年末ということで、昨日たくさん利用した道の駅はお休みに入っています。
そこで利用するのがコンビニです。


北海道を旅すると度々お世話になるのがセイコーマート

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略してセイコマ


札幌に本社を置くご当地コンビニで、道内でのシェアは堂々の第1位!
北海道にこだわったオリジナル商品や「ホットシェフ」という温かいお惣菜も種類豊富で、初めて利用した際は見たことのない商品の数々に心が踊るはず。

ヨーグルトおいしいよ

北海道旅行に行った方は必ず寄るべきお店のひとつであると思います。

 

2018年9月に起きた北海道胆振東部地震では、全道停電という過酷な環境の中、多くの店舗が車のバッテリーや発電機などの電源を確保し、なんと全店の95%にあたる1050店舗が震災当日に営業をしたというニュースが耳に新しい方もいらっしゃるかもしれません。
試される大地北海道を中心に展開するセイコーマートでは、このような災害時でも食料や生活物資を供給することを想定して準備をされているそうで、ただただ尊敬するばかりです…。

 

おっと!
セイコーマートについて語りすぎました。

暖かい店内で食べるアイスとコーヒーは最高やね!!

 

 

そんなこんなでようやく旭川まで来ました。

 

予定では昨日の間でここまで走っていたはずだった。
走ってみて改めて、無茶な計画だったと感じる。

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交通量が多い道路は路面が汚い

旭川の街、車のタイヤ痕でボコボコした道道(県道ではない!)は本当によく凍っているようで、めちゃめちゃ滑る。
なんとか耐えていたけど

 

 

あっ

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ズルっといきました。

ゆっくり走っているところで滑ったので派手なコケ方じゃない。
怪我はなさそう。

カブを引き起こして恐る恐るまた走り始める。
車体にも目立ったダメージはないように見える。

 

このまま路面の悪い道道を走り続けるのは危ないという判断で、近くを通る同方向へ向かう国道へ移動した。
国道となると除雪が徹底されているのか、まだ走りやすい。

 

そうこうしていると寒さと緊張とでトイレに行きたくなってきた…。

途中見かけた道の駅は当然年末で休業中。
駐車場の除雪がされていないので、トイレに入ることができない。

 

いやでも尿意がもう…すごい。

 

終わった!!もうだめだ!!!!
ヤバイ!!!!

 

あっ!!

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セイコーマート様!神様!!

焦ったら後輪がドリフトした。落ち着け。

 

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コンビニなのにジンギスカンを売っているのが北海道らしいね。

 

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炭水化物とスープで身体をあたためる


すぐに出発する。紋別はまだまだ遠い。

 

走り始めてすぐに動物の糞のにおいがした。
これは近くに牧場があるな。
なんて思っていたら、この寒空の下、牛が放牧されていた。

牛は凍傷にならないのか?

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さすがに牛だって寒いんじゃないの?

このまま進むと山へ向かって、峠を越えるコースになる。
雪の峠道は不安だけど、さっきの道道を思えば絶対国道を走り続けたほうがいいでしょ!
知らんけど。

 

えーい、どうにでもなれ!!
山に向かって走り始めると、案の定雪が増えてきた。

やってしまったな…と思いきや、ものすごく走りやすいことに気がつく。

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顧客が望む雪道に出てきた!

ほどよい圧雪、交通量が少ないガタツキのない路面。
こういう道を走りたかったんだー!!

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伝わるかな?景色も最高!!

スピードもそこそこに出して鼻歌なんか歌いながら軽快に走る。
きもちぃ~~!!フゥ~~~!!!

 


と思って1時間ぐらいテンションマックスで走ったけど、またしてもトイレに行きたい。
寒いと近くなるんだよね。ヤバい。


こんな何もなさそうな道に、コンビニなんてあるわけが…
あるわけが……

 

あった!!!

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ありがとうございます!ありがとうございます!

 

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体温を保つためだからね!!おやつを食べたいわけじゃないから!!

 

気を取り直して行きましょう。

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時刻は既に15時をまわっている

紋別まではいつの間にかあと25km。
日が傾いています。

寒くなってきたと思ったら気のせいじゃなくて、既に気温は-10℃になっている。
現実の出来事とは思えないほど気温が低い。

 

吐き出す息がモクモクと全部白くなっていくのが見える。
ヘルメットの中なのに。

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夕暮れはBAEるね。

眼の前の雪を夕陽が薄ピンク色に染めて、涙が出そうなほどの絶景が広がっているけど、そんなことどうでもいいぐらい寒くなってきた。
身体の芯が冷えてきている。


え?なにこれ??マジで寒いんだけど。

 

ここまで走ってふと気がついたんだけど、通りすがるガソリンスタンドが全部閉まっている。
そういえば北海道に来る前、こっちは12月31日~1月3日の間休業する店が多いって聞いたような…。


慌ててメーターを見るとガソリン残量が半分を切っている!!

 

クロスカブのタンク半分は2リットルちょっと。
荷物に積んだ携行缶に1リットル。
燃費を悪めに見積もって50km/l。
ものすごく大雑把だけど、最悪150kmぐらいしか走れない…。

明日紋別から引き返して旭川まで走るにはギリギリって感じ。

 

慌てて手当たり次第に紋別のガソリンスタンドへ電話をかける。
どこも閉店している中、1店舗だけセルフのスタンドが開いているのを見つけた。

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助かった~…。

ホッとしたからか、急に寒くなってきた。
歯がガチガチ鳴ってる。

 

たぶん今人生で一番寒い。これ人が死ぬ気温でしょ。

 

ガソリンスタンドの店員さんが
「バイクなんて冬に乗るもんじゃない」
なんて言ってるのが聞こえる。

ぐぅの音も出ない。笑

 

あまりの寒さに何故か急に、それも猛烈に腹が立ってきた。

 

「寒い!!死ぬ!!意味わかんない!!死ぬ!!!!!」

 

大声で怒鳴らないと正気を失いそうなぐらい寒い。
(たぶん夫は妻の気が狂ったと思っただろうな)

 

「無理!!!死ぬ!!!!!!」

 

 

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ヤッター!!着いたぞー!!!

今日のお宿です。マジで死ぬかと思った。

 

受付で
「本当にバイクで来られたんですね、予約が入ったときみんなザワつきましたよ」
なんて言われるから、本当に恥ずかしかった…。

 

チェックインを済ませて夕ご飯を食べに、小さな繁華街「はまなす通り」へ出る。

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わーい!!みんな閉まってる!!

 

31日の夜となるとほとんどの店が休業しているそうで、2店舗だけ営業しているという飲食店の情報をロビーで教えてもらった。

 

店の近くに行ってみると

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あれ?真っ暗よ?

ここら一帯のこらず全部閉まっているんですよねー…。
なんでやねん。笑

 

その後10分くらい散策して、唯一営業していた、少し離れたところにあるチェーンの居酒屋が2018年最後の晩餐となりました。

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ありがとうございます!ありがとうございます!

夕食を食べ終え外に出る。

 

入り口のネオンだけが赤く光るはまなす通りには、電源を切り忘れたのか、歌謡曲だけが寂しく鳴り響いている。
2018年の終わりの冷たい空気を噛み締め、人影の少ない紋別の街を歩いてホテルへ戻った。

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キツネを見かけたんだけど、あっという間に逃げていきました。

 

部屋に戻って紅白見ました。
この辺は家で年越ししているのと変わらない。笑



 

 

 

2019年1月1日7:00

あけましておめでとうございます!!
昨晩は暗くてよくわからなかったけど、ホテルの部屋からめちゃめちゃしっかり初日の出が見えた。

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いい1年になる気がするわ~

少し霧がかかったオホーツク海から茜色に焼けた太陽が覗く様子は、まさに新しい年の始まりって感じのおめでたい景色で、呼吸のタイミングを失うぐらいには一生懸命見てしまった。

縁起がよさそうなので
「この旅だけはなんとか無事に終わりますように」
って祈っておきました。

 

ホテルの正月への力の入れようがすごくて、朝ご飯におせちやお神酒が出ていたのはもちろん、ロビーで餅つきの準備まで始めている。

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お客さんも結構来ていて盛り上がっている様子。

つきたての餅を食べたい気持ちはあるけど、今日もそれなりに走らなければいけないので我慢して出発しましょう。

 

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あけましておめでとうございます、ケロリ先生!


今日は旭川まで再度南下する予定です。

どの道で行くべきか悩んだけど、昨日とほぼ同じ道を走ることにします。

除雪や路面の度合いがわからない道を走るのはリスクが高いし、その点昨日の道はかなり良い道だったので、楽しむ意味でももう一度走りたいと思ったのです。

 

 

南下の前に少し寄り道をします。

ホテルから5分ほど走ると、だだっ広い広場に突然現れる、これは…

 

道の駅オホーツク紋別」にあるこの巨大なカニの爪のオブジェ。

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でかっ!!

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朝からテンションが上がる。

 

なんと高さ12m、直径6m、重さ7トンもあるそうで、近くで見たら本気で大きい。

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信じられない話ですが、海に浮かべられてた時代もあるそうです。


爪だけでこのサイズのカニがいるとしたら、それはもうゴジラガメラみたいな怪獣の扱いになるだろうな。

 

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爪の向こうは海が広がっていて、海鳥がたくさんいる。

 

のんびりしていたら既に9時を過ぎてしまった。
出発します。

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日が登って路面の氷は少し柔らかくなっているみたい。

あまり滑らないのでそれなりのスピードで走れたので、昨日の半分ぐらいの時間で最初のセイコーマートに着くことができた。

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2日連続でお世話になります。



この飴はおすすめしたい。

108円なのにミルク感がしっかりしてクオリティが高い。

なにより乳脂肪の味がする。

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夫と合わせて5袋買った。

 

セイコーマートを出発してすぐ、雲行きが怪しくなってきたと思ったら、あっという間に雪が振り始めた。

 

何度も言うように北海道は地域によってかなり気候が違う。
今は雪が多い内陸に向かって走っているので、雪雲の中へ突っ込んでいっているというわけだ。

雪はどんどん強くなって、ホワイトアウトしかけている。

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視界が極端に悪く、遠くの対向車はヘッドライトで辛うじて認識できる程度。

耐えて走るしかない。
停車をすると後続車に追突されるかもしれないと思うと、恐怖に背中を小突かれながら走っているような気持ちになる。

 

雪は強くなったり弱くなったりを繰り返して、ようやく小雪になった頃には5cmくらいの雪が積もっていた。

 

視界さえクリアになれば、元々の路面がきれいに除雪されているので気持ちのいい走りができるようになってきた。

実はこのあたりは今走っている一般道と、もう1本無料の自動車道が並行して走る区間のため、車の通行量がかなり少ない。
冬のバイクに最高の条件が揃った道なのだ。

 

考えてみれば雪道はたくさん走っているけど、雪遊びはまだしていない。
一度停車してゆっくりしたいな~なんて思っていたら、ちょうどいいところにPAを見つけた。

もちろん店もトイレもない、駐車スペースがあるだけの広場。

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傍から見たら遭難しているようにしか見えない。

 

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雪にはしゃぐアラサーの様子です。

 

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ザクっ

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ブワーッ!!!


こうしている間にも隣の道路を除雪車が何台か通り過ぎていって、まるで変なものでも見るような顔でPAを覗き込んでいった。

 

 

 

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気がつけば14時を過ぎている。


今日は元日なので、このあたりはほとんどの店が休業していると考えていいだろう。
開いている店を見つけたらなんでもいいから入ると決めると、さっそくコンビニが見えてきた。

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ううーん。本音を言うとセイコーマートがよかった…。

 

同じように食べ物を求める人で店内はごった返している。

通りすがりの男性に声をかけられた。

 

「え?!バイクで来てるの?!」

「そうなんですよ…ははは…」

「え?!女性?!」

 

わかる。小さいおじさんだよね。わかるよ…。
カメラを向けられたのでとりあえずポーズをとっておいた。

 


旭川に近づくにつれ、徐々に路面が凍ってきた。
氷の上はスパイクタイヤをもってしても滑るので苦しい。

 

しんしんと雪が降る中、反対車線にバイクっぽいシルエットが見えてくる。

気のせいに決まってる。
まさかこんなところでバイクとすれ違うわけがない…


すれ違うわけが…

 

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すれ違ったーー!!!

 


しかもこの人、行きのフェリーの駐輪場で隣だった人!!

 

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ほら!!

 

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ほらほらほら!!!!

偶然ってあるもんだなあ。
まさか苫小牧から170kmちかく離れた道路でこうしてすれ違うなんて。

 

 

17時を過ぎてようやく旭川にたどり着いた。

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いや、急に雪降りすぎでしょ。


大きな街に入ると、交通量も今までの比じゃないぐらい多い。

こんな天気の中みんな何しに出かけてるの?
初詣?初売り?親戚への挨拶?

 

時々歩道で見かける歩行者が行き倒れて凍え死ぬんじゃないかって心配になるぐらい雪深い。

 

もちろん路面も最悪で、カチカチに凍ったわだちの上に大粒の湿った雪が降り積もって、その上を車が踏んでグチャグチャになるもんだから、滑ったりガタついたりで訳がわからなくなってきた。

 

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一体なんのためにこんな大雪の街を走っているのか。


正直、疲れがピークに近い。

初日からほとんど休みなくバイクに乗り続けて3日目だし、昨日と今日だけで雪道を300km以上走っている。
変なところに力が入っているのか、いろんなところが筋肉痛になっている。

 

でも大丈夫。あと少し。
もう10分ほど走ればホテルへ着く。
今晩は温泉に入ってお腹いっぱいご飯を食べて、暖かい布団で寝るんだ。

 

あともう少し。

 

あともうs…

 

 

 

 

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あああああああーーーーーー!!!!!!


赤信号に止まろうとしたら滑って雪の壁に刺さりました。(雪道でフロントブレーキを握ると滑るよ。大切なことだからみんな覚えておこう)

 

バイクと雪の間に脚が挟まって手間取っていたら、近くの薬局の駐車場からヤクザみたいないかつい顔の男性が走って来た。

 

「なかなか起き上がらないから心配になっちゃったよ」

 

ヤクザみたいな顔してるのに、めちゃめちゃ優しい人だった。
本当にありがとうございます。

 

今晩のホテル、走っていて気がついたけど、かなり街のはずれにあるらしい。

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しかもどんどん山へ登る。

旭川駅周辺はホテルも店もたくさんあって便利なのに、なんでよりによってこんなところに宿をとっちゃったんだろう?

ホテルの前の山道は10cmくらい積雪していて、走りながらもなんで登れているのかわからないぐらいズルズルとよく滑る。

 

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やっと着いた時にはタイヤが3分の1ぐらい雪に埋まっていた。


エントランスでタバコを吸っていた外国人の男性が

 

「Are you crazy?!」

 

と、声をかけてくる。
日本語しか喋れないので

 

「バイクが好きなんだよ」

 

とそれっぽい英単語と身振りで言ってみたけど、伝わったかはわからない。
サムズアップしてニコニコしているので、たぶん悪い人じゃないんだろう。

 

 

昨晩まともな夕食を食べられなかったことに懲りていたので、ここでは夕食がセットになったプランを予約している。


食事会場はホテル内の10階。

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山の上だから夜景がよく見える。


席に座って飲み物を頼んだところで、ちょうど入店してきた男性と目が合った。

おや??
どこかで見覚えがある。



気がついた時、お互いが大声を上げた。

 

覚えているだろうか。

苫小牧へ向かうフェリーの食堂の前で話した、
かつてバイクで冬の宗谷岬へ旅をしたという猛者の男性だった。
猛者は苫小牧に着いた足でそのまま旭川へ来て、このホテルに連泊しながらスキーをして過ごしていたのだという。

 

この3日間の旅路のせいですっかり感極まって、ちょっと引いている猛者に無理やり強い握手をした。

 

「バイクは寒いでしょ。脛のところにさ、新聞紙入れてる?そうするとあったかいよ。」

 

ニコニコとそう言われる。
多少はマシかもしれないけど、0℃を下回る雪道で新聞紙はどう考えても辛い。

私はゆとりだ。
この猛者には一生敵いそうにない。

 

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夕食ではフェリーで食べそこねた羊肉をようやく食べることができた。


その後、偶然旭川に宿泊していた友人のやすぽんさんが会いに来てくださったり、温泉に入ったり、あっというまに眠気はマックスになった。

 

疲れた!
おやすみなさい!!!

 

 

 

 

2019年1月2日7:00

おはようございます。

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毎度のことながら、雪、多いな…。

 

もう少し寝ようとする頭を振って目をこじ開ける。
疲れが溜まってきたのか起きるのが辛い。

 

今日の予定は、旭川から札幌への移動です。

距離としては140kmほどしかないのでかなり余裕があります。
早朝に出発しても路面凍結で辛いだけなので、ゆっくり出発しましょう。

 

ホテルの朝食に地元産の牛乳が並んでいるのがさすが北海道。

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みんな大好きソフトカツゲンもあります。

昨日は紋別の牛乳を飲んだけど、2日連続で飲むと違いがわかって面白い。
紋別は乳脂肪を強く感じる濃厚な味だったけど、旭川はアッサリしていてすっと飲みやすい感じがする。
牛が食べる草の種類が違うのかしら?

 

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今日もよろしくお願いします、ケロリ先生!!

さあ、出発しようと思ったらクロスカブの前輪が凍りついて動かなくなっている。
ほんと尋常じゃない寒さで、これからバイクで出かけるなんて悪い冗談みたいだ。

 

雪も相当降ったみたいで、ホテルの方が朝から除雪作業をしてくださっている。
こうやって除雪してくださる方がいるから私も活動することができます。

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本当にありがとうございます。

 

昨晩再会した猛者も降りてきて、これからスキーへ行くそうだ。

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スキー楽しんできてね。

猛者の車を手を降って見送る。
今度こそもう二度と会うことはないんだろうなあ。
寂しいけど、私も出発しましょう。

 

旭川の街を抜けると広い平野の真ん中を抜ける道をひたすら走ることになる。
こういう平野には強風がつきものなんだけど、例外なくここもそうだった。

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北海道らしい道って、こういうイメージ。

地面に降り積もった雪が強い風に吹かれて砂埃のように舞って、「ここ風強いですよ~」って感じに風を可視化している。

案の定バイクが左右に揺さぶられる。

 

当たり前だけど、バイクはタイヤがふたつしかついていない。
特にフロントタイヤが滑ってしまうと取り返しがつかない。
雪道のような滑りやすい道を走っている時に今みたいな強風が吹くと生きた心地がしない。


あまりにも苦しくて
「助けて…無理だよ…もう嫌だよ…。」
とうわ言のようにつぶやきながらノロノロと進んだ。

しばらく耐えて走ったら風は弱まったけど、今度は視界が真っ白になるぐらいの雪が降り始めた。
なるほど。ここが地獄か…。

 

ふと見ると、後ろにクロスカブが1台走っている。
この旅でバイクと並んで走るのは初めてなので、珍しい動物でも見つけたような気持ちになった。

 

夫が
「冬の北海道で俺、クロスカブに挟まれて走ってるよ!!!」
って笑っている。

 

ちょうど目の前にあった「道の駅たきかわ」に入ると、ついて入ってきてくれた。

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普段からモトクロスのレースに参加されているそうで、めちゃくちゃかっこよかった。

 

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1年前から計画を立ててやっと来れたそうだ。こうやってバカなことを一緒にワチャワチャできる友達がほしいね


どうも宗谷岬に行ってきた人たちの多くが昨日の間に宗谷岬旭川と移動していたらしく、一部の人達が今日、更に札幌へと向かっているようだ。

 

遠くにチラッと見かけたり、音だけ聞こえたり、確実にバイクの気配が増えている。
ジョジョで言う「スタンド使いスタンド使いに引かれ合う」と似た感覚で、この旭川→札幌間にバイク乗りが集まっているのを「感じる」。

 

タイヤがツルツルと滑っているのに全員めちゃめちゃ笑いながら走ってて、この人達完全に頭がおかしいよ…。(褒め言葉)

 

これはあとで撮影した写真だけど、私が宗谷岬を断念したと聞いて、こんなお土産まで渡してくれた。

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クロスカブの箱に貼ります!

同じ志を持って北海道へ来た人の暖かさに触れ、過酷なこの旅をもう少し続ける力をわけてもらったように感じる。

 


結局雪は意味がわからないぐらい降り続けて、前も後ろも右も左も、もう何も見えない。

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視界が全部白い。


だんだん感覚も麻痺してきて、後ろを夫のサポートカーが走ってくれているという安心感もあり、何事もなくひたすら走り続けた。

 

ここ石狩のあたりは普段から雪が多い地域だ。

 

 

コンビニに寄って休憩をとっている間も吹雪は続いている。

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あまりの雪に乾いた笑いが出る。

雨雲レーダーを確認してみたけど、しばらく雪が止む気配はない。
このまま走って雨雲を突破したほうがよさそうなので、ツーリングを再開します。

がんばるぞー。

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おー!!

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とは言ったものの、ここの区間は本当にやばかった。2車線道路でよかった。



予想通り、走っているうちに雨雲を抜けたようです。
雪が止む頃には札幌の街へ入ることができました。

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めっちゃ都会でビックリした

札幌の国道は、これまでの街と比べるときれいに除雪・融雪をされているように感じる。

ただし1本道がずれると、硬くツルツルで汚いアイスバーンや、ゴーヤの表皮にも似た黒い氷の塊がところどころに落ちている。
これを踏んでしまうと二輪ではひとたまりもない。

 

滑るのはバイクだけじゃないみたいで、タクシーが「ギャギャギャギャ」なんて音をたてて滑りながら発進しているのを何台も見かけた。
あんなのに客として乗ったら、私なら悲鳴をあげて降りる。


有り難いことに、今日はホテルの地下駐車場にバイクを停めさせてもらえることになりました。

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駐車場なのに暖房まで入っていて人権を感じる。

ホテルのロビーの方が降りて来て丁寧に案内してくれて恐縮したけど、ピカピカのクラウンの横に停めることになったものだから、貴族と下民みたいな構図になってしまった。

 

それにしても、バイクもずいぶん汚くなったな…

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こびりつく泥と、雪。

 

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さっきまでの吹雪の猛威を感じる

 

まだ時間は16時。
せっかく早い時間にホテルに着いたので、札幌観光をしてみることにします。

 

六花亭札幌本店へお邪魔しました。

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ここも新婚旅行ツーリング時に北海道胆振東部地震の影響で来ることができなかった場所。

 

六花亭と言うとバターサンドのイメージがですが、実はそれ以外のお菓子もかなりたくさんあります。
おいしすぎて速攻で食べたので、写真はこれしかない。

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雪やこんこ。ココア味のクッキーでホワイトチョコをサンドしたおかし。

まだまだたくさんのお菓子があります。
どれをとってももれなく美味しい。焼き菓子がとにかくおいしい。


店に行けない人も、とりあえずネットショップで詰め合わせを注文したら幸せになれると思う。

悪いことは言わないから、マジで頼んでみて。
絶対、絶対に損はしないよ。

www.rokkatei-eshop.com

 

2階にあるカフェではお上品な味のかわいらしいケーキも食べられます。

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ゆり根のチーズケーキ。

柔らかくてなめらかなチーズケーキにお芋のようにホッコリした食感のゆり根の組み合わせが新しくて、ペロッと食べちゃいました。

 

カフェで使われているクッションやひざ掛けが六花亭のお花の模様なのも、ファンにはたまらないポイントです。

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これらは店内で販売もしていました。


もうひとつ観光してみましょう。


日本三大がっかり名所として名高い時計台です。

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噂通り、結構小さかった。

あらかじめがっかりして行ったので、時計台を目の前にしても動じることなく向き合うことができている。

入り口の路面が半分ぐらい凍っていて、信じられないぐらいツルツルに磨き上げられている。
がっかりした観光客が滑ってコケて、更にがっかりして帰るよう仕向けた罠に違いない!!

 

 

日が暮れたからか、年始だからか、街の規模の割に札幌の街には人が少ない。

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ロマンチックスポット。デートにどうぞ。


早いものでこのツーリングも明日で最終日。
ガランとした街を静かに青く染める光につられて、ちょっとおセンチになってきた。


何回ツーリングをしてみても、最終日の寂しさは慣れないなあ。

 

明日に備えてホテルへ帰って寝ます。
おやすみなさい。

 

 

 

 

2019年1月3日9:00

おはようございます。
貴族の下民みたいな構図の地下駐車場は、相変わらず暖房がきいていて暖かい。

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あったかいからご機嫌ですね、ケロリ先生!

今日は札幌から苫小牧東港へ向かい、夜に出航する船に乗るだけ。
80kmほどの短いルートです。

初日にも話していたけど、苫小牧は雪が少ない。

 

普通に走っているだけだとあっという間に着いちゃうので、道中にある支笏湖という湖に寄り道をすることに決めました。

それでも100kmしかない。
今日は余裕だな。

 

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最終日もご安全に行きましょう。

改めて走ってみると、札幌の街中はよく除雪をしてある。
ロードヒーティングが入っている場所もたまにあるみたいで、完全にドライな道路が点在するのも印象的です。

 

街を抜けるにつれてだんだん雪が増えてきて、山に入る頃にはうっすら凍った雪道になってくる。

雪の上を走れるのはこの区間が最後かもしれない…。
タイヤが滑って怖がりながらも、どこかで惜しむような気持ちになっている自分に戸惑う。

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最後の雪道。切ないな~。


この周辺はくねくねと曲がりくねる山道だからか、休憩スペースがところどころにある。
今日はかなり時間に余裕があるので、こういったスペースで遊びながら進むことにします。

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ぃよっ!!かっこいいぞ!!!!

 

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雪の山があるとつっこみたくなる

 

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ここでもバイク乗りに会う。この方もかなり強そうで素敵なライダー。

 

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スタタタタタタ…

 

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ゴロンゴロン

 

 

遊び疲れ、支笏湖沿いにある公園でトイレを済ませておこうと立ち寄ると、年始のため休業している。
簡易トイレもご覧の通り。

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ピンチである。


この近辺は商業施設がないエリアで、調べてもそれらしい場所が何も出てこない。
が、我慢できない…!!!

 

 

山の中へ入って用を足しました。


雪にオシッコをかけると、溶けるんだなあ
はるを

 

素晴らしい新年の始まりである。

 

何度めかの休憩スペースで、レンタカーから降りてきた中国人らしい観光客の男女に興奮した様子で話しかけられた。
中国語はわからないけど、どうも「雪に中バイクなんてヤバいやん」的なことを言っているらしい。

 

カメラを向けられたのでポーズを撮ると、パシャリと写真を撮って喜んでいる。

悪い気はしなかったので、


「乗りなよ。」

と日本語で声をかけると、不思議なことに伝わるらしくて、恐る恐るバイクにまたがって、また嬉しそうに写真を撮っている。

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異国の地で雪道をレンタカーで走るって相当根性ある人達だな。


丁寧にお礼らしいことを言われ、手を振って答え、彼らは去っていった。
いいことをしたなあ。

 

その様子を近くで見ていた、今度は日本人の男性2人に声をかけられた。
こちらも写真かと思うと、どうも違うらしい。

 

「僕たち、これから滝が凍って氷柱になっているのを見に行くんだけど、一緒に行きませんか?」


………???
はい?

 

いきなり何を言い出すんだ、この人達は。
めちゃくちゃ怪しい。

 

「どういうことですか?」

 

聞けばここからあまり遠くない山中に七条大滝という滝があって、それが冬になると氷爆して絶景なんだとか。
(それにしたって、初めて会う人を突然誘うのはアクティブが過ぎる。笑)

 

地図を見るとちょうど苫小牧へ向かう道中だ。

 

男性2人は怪しさ満点だけど、こちらも大人2人。
どうせ暇だし、せっかくなのでご一緒することに決めた。

 

 

無料の「七条大滝入り口駐車場」にバイクを停め、山へ向かう。

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時刻は12時半。

 

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国道沿いの歩道が既にこんな状態。

 

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さすがに冬眠してるから大丈夫だよね?!

 

山道といっても、道はずっと平坦。

定期的に管理が入っているらしくて、軽く除雪をされているので雪に靴が埋まりながらも問題なく歩くことができる。

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観光客も多いらしく、足跡もたくさん残っている。

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両サイドはどこまで続いているのかもわからないような、林。

 

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こっちはウサギ?

 

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こっちはキツネ? 詳しい人どうですか?笑



30分ほど歩き続け、道を間違えているのでは?と不安になったぐらいにようやく再び案内の看板を見つけました。

「僕たち二人だけだったら怖くなって引き返してたよ。きてくれてありがとうね〜。」


と、男性。

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実際そんな気持ちになるような道のりだった。


喜んだのもつかの間で、倒木を越えたあと、滝へと続く道は細くて急な下り坂になって、しかもその上に雪が積もっている。

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植林地らしく、同じ高さの木が集まって生えている。


手すりとロープに掴まりながらそろそろ進む。
このロープが細い木に結びつけてあるだけの頼りない感じで、たぶん2人以上一気につかまったら木ごとお陀仏だ。

距離をあけて一人ずつ降りていく。

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男性2人は普通の長靴を履いていたので、かなり苦戦していた。

 

 

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不安定な足元で、簡易アイゼンが富良野ぶりに活躍している。


降り切ると3畳ぐらいの足場に出た。
眼の前には真っ白に凍った山の斜面と滝、そして湧き水が凍ってできたと思われる氷柱が広がっている。

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2月にはもっと氷柱が大きくなるそうです。

 

「おぉ~…。」「きれいだ…。」

 

それぞれ感嘆の声をあげる。

滝が落ちる轟音が響く。
ここだけ世の中から取り残されているんじゃないかって思うような空間だった。

 

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滝の先に続く川もきれい


男性2人と夫が写真を撮り始める。

 

年が明けて3日目、そういえばまだ初詣に行っていない。

なんとなく近所の神社よりもこの滝の方が神様がいそうな気がしたので、手を合わせてこのツーリングが無事に終わることと、今年1年アクティブに過ごせるように祈っておきました。

 

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雪で滑るので、みんな踏ん張って立っているのがわかる。笑


男性2人はもうしばらく写真を撮るということで、ここでお別れをして先に帰ることにした。
…はずだったけど、途中で普通に追いつかれました。

 

全員一緒に駐車場まで戻ると、最後にかたく握手をして、今度こそ彼らとお別れをする。
いいものを見せていただいた。
ご一緒してよかった。

ギリギリまで手を降って見送ってくれている姿をミラー越しに見て、いよいよ旅の終わりを実感した。

 

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時間はいつのまにか16時に近い。


迫りくる夕暮れに追われながらバイクを走らせる。

 

苫小牧にはふたつの港がある。
今向かっている苫小牧東港の周辺は、お世辞にも賑わっているとは言えない。

 

 

苫小牧の街中を抜けると、右手には冷たい色をした海が、左手には荒野としか呼べないような何もない土地が広がる、寂しい道になった。

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遠くに港の灯りが見える


急に雪が降り始め、冷えた道路へ積もっていく。
まるで本州へ帰るなと引き止められているようだった。

 

 

ふと、思った。
この旅は果たして成功と言えるのだろうか?

 

そもそも当初の目的は宗谷岬で年越しをすることだった。

初心者には難易度の高いとも言える、雪が多い内陸の道を選んだ結果、旅が始まって1日目でこの目的を放棄した。
正直、失敗した、終わったと思った。
それでも旅をすることは諦めたくなかった。

走れる限りは走ろうと思った。

 


思い出す。生まれて初めての、見渡す限り真っ白な道。
滑るタイヤ、ブレるハンドル、白い息、それから雪の結晶。

 

困ったときはセイコーマートが助けてくれた。

-10℃の夜、あまりの寒さに怒って叫んだ。

オホーツク海から覗く初日の出に言葉を失った。

ホワイトアウトの中恐怖を感じながらも走るしかなかった。

フェリーで出会った猛者の男性と山の上のホテルで再会した。

六花亭のケーキは丁寧で優しい味がした。

宗谷岬へ行ってきたライダー達に励まされた。

山の奥では湧き水が静かに氷柱を作っていた。


なにかのタイミングが少しズレるだけで、同じ旅はにはならなかっただろう。

 

 

…そうか。


旅に成功とか失敗とか、そもそもなかったんだ。


無謀とも思えた、冬の北海道を素人が縦断する旅。
やればできるじゃん、と走りながら笑った。

 

 


それに。

 

今年は宗谷岬へは行けなかった。

でも、来年も再来年もある。
北海道はずっとここにある。
当たり前のことだけど、強く感じた。

 

 

 

2019年1月3日17:00

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苫小牧東港に到着。



さようなら、北海道。
また来ます。

 

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冒険は今日で終わり。明日からは日常に戻る。




終わり